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　建設業情報管理センター（ＣＩＩＣ）は、同センターで経営事項審査を受けた５万５１５０社を対象とする「建設業の経営分析（２０１４年度）」をまとめた。技術職員１人当たりの完成工事高は前年度から７２６万３０００円増加して４０５８万５０００円となり、01年以降で最も高い水準を記録。総資本経常利益率は１・85ポイント増の４・51％となり、22年ぶりの高水準となった。
　ＣＩＩＣに経営状況分析を依頼した専業の建設業者のうち、14年４月１日から15年３月31日までに決算期を迎えた企業の経営状況を集計した。資本金５億円以上、負債総額２００億円以上の大企業は対象から除いている。
　技術職員１人当たりの完成工事高は下落傾向にあったが、11年度・12年度に一時回復。13年度は１社当たりの技術職員数の平均がそれまでの８人台から10・５人まで伸びたことが影響し、１人当たりの完工高は減少していた。
　14年度の分析結果を見ると、１社当たりの技術職員数が８・１人と再び12年度以前の水準に戻ったことも手伝い、技術職員１人当たりの完工高が７２６万３０００円の増加と大きな伸びを見せた。減少した技術職員を稼働率を高めることで補った結果だとみられる。売上高が大きい企業ほど増加額が大きく、売上高20億円以上の企業は２２７２万８０００円増の９９４４万１０００円となった。
　企業の総合的な収益性を表す総資本経常利益率は１・85ポイント増の４・51％で、５年連続で前年度を上回った。前年度に唯一マイナスだった売上高５０００万円未満の階層もプラスに転じ、全階層で黒字に転換した。
　本業の収益を示す売上高営業利益率は１・12ポイント増の１・41％でこちらも５年連続で上昇。ただ、売上高５０００万円未満の企業はマイナス２・23％となり、改善傾向にはあるものの依然赤字の状態にある。

提供：建通新聞社