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2016/02/03

官庁施設の設計業務積算基準を改定

 国土交通省は、官庁施設の設計業務等積算基準と積算要領を改定した。耐震診断・耐震改修設計業務を受託する建築士事務所の報酬基準を示した「告示第670号」を基準・要領に反映し、告示対象の官庁施設の耐震診断と耐震改修設計の業務委託料を積算できるようにした。4月1日から適用する。
 2015年5月に施行された告示第670号は、耐震診断と耐震改修設計を受託する建築士事務所の報酬額の基準となるもので、各経費を個別に積み上げる「実費加算方法」と標準業務量に応じて報酬額を割り出す「略算方法」を示している。
 略算方法では、延床面積(延べ500〜7500平方b)に応じた業務人・時間数を算出するための「略算表」もまとめている。
 国交省は、官庁施設の耐震診断・耐震改修設計業務の委託料を積算する際にこの告示を使用できるよう、1日付で積算基準と積算要領を見直した。基準・要領は、延床面積が告示の対象範囲(延べ500〜7500平方b)となる官庁施設で、構造体に関する耐震診断・耐震改修設計を行う際に適用する。
 耐震改修設計については、耐震診断を実施した建築士事務所に委託した場合に限り、原則として適用する。適用の対象とならない業務については、従来の図面目録に基づく算定方法で委託料を積算する。
 国交省直轄の官庁施設では、すでに大半が耐震診断を終えているなど、改定した積算基準・要領が適用される業務は限定的。ただ、都道府県・政令市の6割、市町村の4割がこの基準・要領で委託料を算定しており、地方自治体の業務委託に今回の改定内容が反映される可能性は高い。

提供:建通新聞社