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2015/10/21

無電柱化の推進 市区町村長の会が発足

 無電柱化に積極的に取り組む市区町村が集まった「無電柱化を推進する市区町村長の会」(会長・山下和弥奈良県葛城市長)が20日、設立された。景観形成、観光振興の観点から無電柱化を強力に進めるよう、政府に働き掛ける。設立総会には、太田昭宏前国土交通相も出席し「大臣在任中の心残りの一つが無電柱化だ」と述べたほか、自民党・無電柱化小委員会の小池百合子委員長が「国のリードで無電柱化を進めるよう、ともに訴えていきたい」と出席者らに訴えた。
 市区町村長の会には、全国の市区町村長212人が参加。政府や電気事業者らと連携し、防災・観光・景観の観点から、無電柱化を推進することを目的として発足した。会長に就いた山下葛城市長は「各地域の声を吸い上げ、無電柱化推進の機運をつくりたい」と呼び掛けた。
 無電柱化をめぐっては、自民党が電気事業者などに道路新設・拡幅時の電柱の設置を原則として禁止する「無電柱化推進法案」を昨年まとめたが、現在まで国会に提出するまでに至っていない。太田前国交相は「(9月に閉会した)通常国会で成立させ、国交省として予算措置をしようと考えていた」と明かすとともに「この会の設立が法案成立に拍車を掛けるものになってほしい」と期待感を示した。
 無電柱推進法案の作成に中心的な役割を担った小池百合子衆院議員は「今、日本には桜の木と同じ数の3500万本の電柱がある。景観や防災の観点からも、低コストで無電柱化を進める手法を国の主導で検討する必要がある」と、設立総会に出席した市区町村長らに法案成立への協力を求めた。

提供:建通新聞社