トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2015/10/14

石井国交相「建設業 生産性向上の必要性高い

 7日に発足した第3次安倍改造内閣で、公明党政調会長を務めた石井啓一氏が国土交通相に就任した。太田昭宏前国交相が、人口減少社会の本格的な到来に合わせて打ち出した都市のコンパクト化、既存インフラの有効活用、建設業の担い手の確保・育成などの施策を石井国交相はどう引き継ぎ、発展させるのか。9日に開かれた専門紙との就任会見で聞いた。
 ―経済成長と財政健全化につながる社会資本整備とは。
 「社会資本には、近年の自然災害の激甚化、インフラの老朽化の加速、人口減少、国際競争の激化などの構造的な課題があるが、政府が掲げる経済成長と財政健全化の両立という方針に沿って取り組むことが強く求められている。太田前国交相が進めてきた防災・減災や社会資本の老朽化対策などの施策を引き続き進めるとともに、社会資本が本来持つ『ストック効果』を重視し、選択と集中を強力に推し進めたい」
 ―建設技能労働者の確保・育成に求められることは。
 「長期にわたって公共投資が減少したことで、建設業に若手を育成する余裕がなくなり、結果として生産人口が中高年層に偏ってしまった。今後の業界の先行きを考えても担い手の確保・育成は重要な課題と認識ている。賃金水準の確保や社会保険の加入など処遇改善を図ってもらい、建設業の仕事が若者にとって魅力あるものになるよう、引き続き後押ししたい」
 ―担い手が不足する中、現場の生産性向上も求められている。
 「人口が減少する中で、全産業に生産性の向上が求められているが、特に建設業にその必要性が高いと感じている。特に、土工やコンクリート工については、まだまだ生産性を向上させる余地があると思っている。ICT技術を活用した情報化施工などにより、現場の施工の効率化に取り組んでいきたい」
 「また、工事の発注時期や施工時期が集中し、人材を効率的に配置できていないという課題も以前からある。発注・施工時期の平準化も同時に進めなくてはならない」
 ―東日本大震災からの復興にはどう取り組むか。
 「ことし3月に常磐道が全線開通するなど、震災の発生から4年半が経過し、復興も新たなステージを迎えている。国交省全体で、被災地における住宅再建やまちづくりを全力でサポートしていきたい」

提供:建通新聞社