国土交通省は、建築基準法に基づく定期報告制度を見直す。防火設備について、6カ月〜1年間隔での報告義務付け、検査員の認定資格新設などを定めた省令を2016年6月に施行することになった。同省では見直し案に対するパブリックコメントを10月15日まで募集している。
定期報告制度は、特定行政庁が指定する建築物、昇降機・排煙設備などを対象に、建築物の所有者・管理者に6カ月〜3年程度の頻度で専門技術を持つ資格者に調査させ、特定行政庁への報告を義務付けるもの。防火扉や防火シャッターといった防火設備の点検結果報告は、建築物の一環として行われている。
今回の見直しでは、「建築物」「建築設備・昇降機・工作物」に加え、「防火設備」を報告義務の対象に位置付けることとした。定期報告の時期は、特定行政庁が定める6カ月〜1年間隔。
新設する防火設備検査員資格については、認定試験の受験資格となる事前講習の申し込みを10〜11月に受け付ける。大卒者に防火設備に関する2年以上の実務経験、高卒・中卒者に7年以上の実務経験を求めるなどの受講要件を設ける方針だ。16年1〜2月の事前講習・試験を経て、2月中に合否を発表する予定。
提供:建通新聞社