国土交通省は、日本に滞在する建設分野の外国人技能人材への事前教育などを支援する「外国人建設就労者受入事業に係る人材活用モデル事業」の支援事業4件を決定した。アース建設コンサルタント(宮崎県)、野原産業(東京都)、国際人材育成機構(東京都)・川元建設(北海道)がベトナムで、サンライズ協同組合(東京都)がミャンマーで、日本入国前の外国人材に対する教育訓練を行う。
4月にスタートした外国人建設就労者受入事業と2020年東京五輪による建設需要の増加で、建設分野の外国人技能人材の増加が見込まれる中、入国前の事前の教育訓練など先進性の高い事業をモデル事業に選び、最高200万円を支給する。
アース建設コンサルタントは、ベトナム建設省傘下の短期大学の卒業生を対象に、日本式の型枠工としての技能を訓練。帰国後には、現地のゼネコンへの就業も支援する。野原産業は、ベトナムのドンアンポリテック学校と提携し、内装技能工を育成する。内装に特化した講師3人を日本から派遣する。将来的には現地法人を立ち上げることも検討しているという。
国際人材育成機構と川元建設は共同で、ハノイ市のダイナム大学と提携し、とび・鉄筋・型枠の教育訓練を行う。日本人の建築士の指導の下、技能実習を修了したベトナム人を講師に起用する。 ミャンマーでモデル事業を行うサンライズ協同組合は、監理団体としての知見を生かしつつ、現地で技能人材の教育訓練を行う。日本語講習のために日本人教師を派遣することに加え、日本の専門工事業の協力を受け、現場の映像教材や技術マニュアルを作成する。
モデル事業は2016年1月下旬まで実施され、3月末まで実施結果の評価・分析、事業成果の周知などを行う予定だ。
提供:建通新聞社