国土交通省は、2015年度にCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を試行する業務・工事を固めた。設計などの業務で20件を試行するのに加え、工事は12〜14年度の累計とほぼ同数の47件と試行の件数を大幅に増加。16年度末の「CIM導入ガイドライン」の策定に向け、試行を拡大し、課題整理を急ぐ。
各地方整備局などを集める全国担当者会議で、各地整で15年度にCIMを試行する業務・工事が報告された。
直轄工事におけるCIMの試行は12年度にスタート。14年度までの3年間で業務が40件(概略・予備設計7件、詳細設計33件)、工事が49件(発注者指定型13件、希望型35件、詳細設計付1件)が試行された。
15年度は、条件誤認の減少や可視化による品質向上などの効果が高い詳細設計を中心に業務で20件を試行。工事は、設計段階でCIMを試行し、3次元図面で成果品が納品された工事など3件を指定型で、そのほかの44件を希望型で発注する。
国交省は、試行の拡大を図るとともに、CIM制度検討会や産学官CIM検討会などでCIMの効果と課題を引き続き検証。16年度末に作成するCIM導入ガイドラインに検証結果を反映させる。
提供:建通新聞社