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中央ニュース

2015/07/29

低入調査・最低制限 200団体が未導入

 国土交通省・総務省・財務省が行った入札契約適正化法に基づく実施状況調査(2014年4月1日時点)で、低入札価格調査制度と最低制限価格の両制度を導入していない地方自治体が、200団体となったことが分かった。未導入の自治体は前回調査(13年9月時点)から7団体減ったが、中山間地域を中心に依然未導入の自治体が1割程度残っている。また、低入札価格調査基準価格を事前公表している自治体は8・9%、最低制限価格を事前公表しているのは12・1%ある。
 入契法に基づく実施状況調査は、国交省・総務省・財務省が公共工事の発注者を対象に実施するもので、対象は、国19機関、特殊法人等125法人、47都道府県、20政令市、1722市区町村。
 低入札価格調査制度と最低制限価格制度は、改正品確法の運用指針で「適切な活用を徹底する」との文言が明記されるとともに「必ず実施すべき事項」と位置付けられている。国は全19機関がすでに低入札価格調査制度を導入、特殊法人等は、前回まで未導入だった1法人が導入に踏み切り、全法人がいずれかの制度を導入した。
 都道府県は、44団体が両制度を併用、3団体が低入札価格調査制度のみを導入している。政令市は全20団体が両制度を併用している。
 一方、市区町村でみると、全自治体の11・2%に当たる200団体がいずれの制度も導入していない。前回の調査時点と比べると、▽北海道鹿部町▽青森県田子町▽群馬県南牧村▽埼玉県上里町▽静岡県伊豆市▽岡山県勝央町▽高知県安田町▽沖縄県浦添市―の8団体が新たに制度を導入し、1団体が試行していた制度の導入を見送り、未導入となった。
 最低制限価格制度のみを導入している市区町村が52・7%の907団体と最も多く、両制度の併用が28%の547団体、低入札価格調査制度のみが7・7%の132団体となった。
 制度を導入している発注機関のうち、価格を事前公表している自治体は、低入札価格調査基準価格で61団体(都道府県2団体、市区町村59団体)、最低制限価格で176団体(都道府県2団体、政令市1団体、市区町村173団体)ある。事後公表している自治体が両制度で50%超と過半を占めるが、価格を非公表とする自治体も低入札価格調査基準価格で32・4%の199団体、最低制限価格で31・7%の440団体と次いで多い。

提供:建通新聞社