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2015/07/21

施工体制台帳の提出状況調査 国交省

 国土交通省は、全国約1万4000者の建設業許可業者を対象とする「下請取引等実態調査」を開始した。2015年度調査では、改正入札契約適正化法が4月1日に施行され、すべての公共工事で提出が義務付けられた施工体制台帳の作成状況を問う設問を追加。昨年10月に改訂した「建設業法令遵守ガイドライン」で示した労働災害防止対策の必要経費の負担の状況も新たに尋ねる。調査で不適切な事例が見つかれば、立入検査を行って指導や是正勧告につなげる。
 調査対象の内訳は、無作為で抽出した大臣許可約1600者、知事許可約1万2400者で、12年7月1日から15年6月30日の3年間の元請け・下請け間の取引状況を聞く。元請け・下請けそれぞれの立場で回答してもらい、8月7日までに回答してもらう。
 施工体制台帳は、下請け契約の総額が3000万円以上(建築一式は4500万円以上)の工事に作成・提出が義務付けられているが、4月1日から、公共工事に限り全工事に作成・提出が義務付けられた。調査では、元請けに対し、4月1日以降に契約を結んだ公共工事で、施工体制台帳と施工体系図の作成・提出の有無を問う設問を新たに設けた。
 労働災害防止対策の経費負担は、改訂した建設業法令遵守ガイドラインで、対策の実施者と経費負担者を明確にすることが望ましいとされた。調査では、下請け業者に、労働災害対策の必要経費の見積もりを提示したにも関わらず、支払いが認められなかったかを聞く。過去3年間の下請け契約で、支払いを断られたケースの割合も問う。
 14年度調査で設問を追加した法定福利費を内訳明示した見積書(標準見積書)の活用状況については、元請けが下請けに見積もりを依頼する際に法定福利費の内訳明示を求めているか、下請けが標準見積書を提出しているかを聞く。

提供:建通新聞社