全国建設産業教育訓練協会は、富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)で「講師養成のための教育訓練現場実習プログラム」を試行する。各地の教育訓練施設の講師候補者を同センターの座学・技能訓練に「講師補助」として立ち会わせ、教育訓練の教授方法や心構えを学んでもらう。22日から試行第1弾として、長崎県建設産業団体連合会から講師候補者を受け入れる。
建設産業担い手確保・育成コンソーシアムの「地域連携ネットワーク等構築支援」などにより、専門工事業のOBなどを職業訓練の講師として起用する機運が高まっているが、訓練のノウハウが定型化していなかったり、講師としての経験が不足しているといった課題がある。
こうした課題を踏まえ、富士教育訓練センターは、既存の技能実習コースの座学・技能訓練に各地の講師候補者を受け入れ、同センターの講師の「講師補助」として立ち会わせる実習プログラムの試行を開始する。講師候補者に同センターが使用している教育訓練カリキュラム、教材を理解してもらうほか、講師としての教授方法や心構えを学んでもらう。プログラムを修了した講師候補者には、センターから修了証も交付する。
15年度の受入可能コースは▽土木施工管理基礎▽土木施工科▽建築施工管理基礎▽躯体基礎▽型枠基礎▽左官基礎▽土木基礎多能工▽建築基礎多能工―の8コース。
試行第1弾として、14年度に地域連携ネットワークの支援先に選ばれた長崎県建設産業団体連合会から、鉄筋の講師候補者を受け入れる。建設産業担い手確保・育成コンソーシアムでは、講師候補者の派遣に必要な経費を一部負担することも検討している。
提供:建通新聞社