トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2015/07/15

JSが管渠更新を代行 政令が閣議決定

 政府は14日、5月に成立した改正水防法等のうち、日本下水道事業団(JS)による権限代行制度の創設、民間による雨水貯留施設の整備促進などに関する政令を閣議決定した。地方自治体などの下水道管理者では難しい、高度な技術力が必要な管渠更新・維持管理の発注・監督管理をJSが代行できるようにする。民間建築物の地下に雨水貯留施設を設置し、協定に基づいて下水道管理者が施設を管理する管理協定制度を創設する。改正は19日に施行する。
 JSはこれまで、自治体が行うポンプ場や処理場など基幹施設の整備を担ってきたが、管渠の老朽化や自治体の執行体制の脆弱(ぜいじゃく)化などを背景に、管渠の更新・維持管理の発注や監督管理などの業務を代行できるようにする。JSは自治体の議会の議決を経た上で、道路占用許可申請、測量などの業務を実施し、補助事業としてその後の設計・工事などを直接実施できるようになる。
 地下空間の利用が進んでいる都市部で、内水対策のための雨水貯留施設を整備するスペースがないことから、民間建築物の地下空間を活用できるよう法制度を見直す。各自治体はまず、条例で浸水被害対策区域を指定し、区域内で民間建築物の所有者が地下部分に雨水貯留施設を整備する際、国庫補助や税制優遇などの支援措置を講じる。
 自治体と所有者が管理協定を結ぶことで、自治体が完成した施設の管理を行い、所有者の負担軽減を図る。協定を締結できる雨水貯留施設は100立方b以上とする。
 このほか、民間事業者が自治体の許可を受け、熱交換器を下水道暗渠内に設置できるよう規制を緩和する。

提供:建通新聞社