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2015/07/13

【連載】第10回建設トップランナーフォーラム(2)

フォーラム当日は、太田昭宏国土交通大臣、石破茂地方創生担当大臣、林芳正農林水産大臣らが来賓として出席。地方の気鋭のトップランナーを激励した。

■最先端のメンテの担い手に
太田昭宏国土交通大臣
太田国交相
 太田昭宏国土交通相は、フォーラムがスタートした10年前を「当時は、公共事業が悪玉、無駄と言われる中、地方の建設業がどう生き残っていくのかが大きな課題だった」と振り返った。その上で「農林業との連携など新たな建設業の在り方を前向きに展開していただいたエンジン役が皆さんだった」と参加者をはじめとする建設トップランナー倶楽部関係者に深く感謝した。
 また、防災・減災・老朽化対策やメンテナンス、耐震化を「これからの公共事業のメーンストリーム」と位置付け、「これらを担っていただくのは町医者≠スるべき地域の建設業の方。地元のインフラは私たちが守るという気概を持ち、10年・20年・30年後も活動してほしい」と発言。トップランナー倶楽部を構成する各企業が、世界最先端のメンテナンスエンジニアリングの担い手として、世界をリードしていくことを期待した。

■志≠ナ地域の可能性最大化
石破茂地方創生担当大臣
石破地方創生相
 石破茂地方創生担当相は、東京の一極集中に触れ、「東京は消費する都市。エネルギーや食糧、人口もつくれない。供給側である地方が消滅すれば東京も消滅する」と指摘。「これから地方をどうするか考えることが重要だ」と訴えつつも、「かつて公共投資と企業誘致による雇用と所得の確保≠ナ地方の人口が増えた時と同じようなことはできない。農業や漁業、林業といった地方の潜在力を発揮し、地方の人口を確保することが喫緊の課題。今やり損なうと、今後何をやってもだめになる」と強調した。
 その上で、建設業はさまざまな分野に関係しており、他の産業との親和性が非常に高いとし、「建設業のノウハウを使って、地域のさまざまな可能性をどうやったら最大限に伸ばせるか≠トップランナーの皆さんは既に考えている。地域で中核を担う建設業の皆様の志とノウハウを、我が国のために生かしてください」と呼び掛けた。

■先駆の行動≠ノ期待大
林芳正農林水産大臣
林農水相
 フォーラムに引き続いて開かれた10周年記念交流会の場であいさつに立った林芳正農林水産相は、「さまざまな農政改革を進めているものの、まだ結果が出ているとは言えない」と現状を説明。「農業従事者の高齢化が進む中、プラン≠ホかりではなくドゥ≠ェ必要なとき。まずやってみることが重要」と述べ、トップランナーの果たす役割に期待した。
 そして、次の10年に向け「これまでの10年間の何倍もの距離を走ってほしい」と、建設トップランナー倶楽部の関係者にエールを送った。