国土交通省は、不動産証券化手法を導入して公的不動産(PRE)の統廃合や再編、老朽化対策に取り組む地方自治体を支援するモデル団体支援事業で、1県8市2町の合計11団体を支援団体に選んだ。同省は、モデル団体に選ばれた自治体にPRE活用の専門家や実務者を派遣する。
モデル団体に選ばれたのは、北海道厚沢部町、岩手県雫石町、愛知県高浜市、青森県むつ市、前橋市、福井市、京都府長岡京市、北九州市、埼玉県川越市、大阪府高槻市、兵庫県―の11団体。この中には、すでに個別案件への不動産証券化手法導入に動き出している団体も多くある。
自治体所有のPREの資産価値は約420兆円に上ると推計されているが、統廃合・再編、老朽化対策には多額の財源が必要になる。
国交省は財政難にある自治体のPREの活用に不動産証券化手法の導入が有効だとみており、モデル団体支援事業で個別の自治体の取り組みを後押しするとともに、各事業の成果をベースに手引書も作成し、成功事例の展開を狙う。
提供:建通新聞社