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中央ニュース

2015/06/18

規制改革会議が第3次答申

 政府の規制改革会議は、5分野182項目にわたる規制緩和策を示した第3次答申をまとめた。建設関連では、適正かつ効率的な技術者確保、配置のための制度・運用の見直し、廃校の利活用促進、老朽化マンションの建て替え促進などの項目が盛り込まれている。
 今回の答申「多様で活力ある日本」は、健康・医療、雇用、農業、投資促進など、地域活性化―の5分野について規制緩和策を示した内容。
 建設業の技術者確保・配置のための制度・運用見直しは、地域活性化分野の一つとして求めているもの。「技術者の確保やより適切な現場への配置がままならず、事業者が受注を断念するケースが生じている」状況を踏まえ、専門性や経験、現場状況に応じて効率的に技術者を確保、配置できるよう、「監理技術者制度運用マニュアル」などを見直し、周知・徹底すべきとしている。
 地域活性化分野では、「空きキャパシティの再生・利用」の一環として廃校の利活用促進を挙げている。毎年500校近く発生する廃校の利活用ニーズがある一方で、現行の防火・避難規定に適合させるための改修費負担が非常に大きいと指摘。その上で、事業者の選択肢が拡大するよう性能規定のさらなる合理化検討が必要だとした。
 空きキャパシティの再生・利用については、既存不適格建築物に関わる規制緩和策も盛り込んだ。用途変更時や増築時に適合させる規定の運用解釈を整理したり、合理化検討を行うなど必要な措置を求めている。
 老朽化マンションの建て替え促進は、投資促進など分野の一つ。「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」の改正によって創設されたマンション敷地売却事業などを含め、マンション再生に取り組むこととしている。特に老朽化した団地型マンションの建て替えでは、合意形成を含めた権利調整や一団地に関わる建築規制について、事業法を含めた制度の在り方を検討すべきとした。
 このほかの主な項目は次のとおり。
 【農業分野】農地の集積・集約化の環境整備
 【投資促進など分野】産業廃棄物収集運搬業許可に係る申請書類様式の統一▽インフラの維持・保守におけるロボットの活用▽延べ面積が300平方b以下の建築物に関する建築士法第24条の8の書面交付義務の取扱いの明確化
 【地域活性化分野】用途変更を伴う建築行為に係る基準の見直しと運用の改善▽道路空間の利活用に関する取組の促進▽立体道路制度の活用促進▽都市計画決定・市街地再開発組合の設立認可に係る手続の合理化

提供:建通新聞社