東日本建設業保証が2015年4月に取り扱った前払金保証の件数・請負金額は9042件・1兆1099億円。前年同月に比べ件数は12・7%と2桁の減少となったものの、金額は6・4%増加し3年連続の1兆円超えとなった。
4月の請負金額を発注者別にみると、国と地方公社でともに2桁の減少となったものの、独立行政法人等、市区町村ではそれぞれ2桁の増加、都道府県でも若干の増加となったため、全体でも6・4%の増加となった。
国は環境省の除染などで増加したが国土交通省、農林水産省などで減少した。国交省は東北地方整備局で前年同月の実績としてあった東北自動車道関連のトンネル工事や国道13号のトンネル工事などがなくなったことが、また地方公社の減少は、東京都住宅供給公社のマイナス22億円がそれぞれ大きく影響した。
一方、著しい増加を示したのが独立行政法人等と市区町村。独法はUR都市機構の多摩ニュータウン関連の団地耐震改修工事や荒川防災公園の多機能複合施設、東日本高速道路は東京外かく環状道路関連の工事などで258億円の大幅増。市区町村では福島県福島市の除染や横浜市の金沢区総合庁舎、南区総合庁舎をはじめとする区庁舎の整備などで526億円の大幅な増加となった。
都道府県では東京都の豊洲新市場青果棟付帯工事や下水道関連施設の工事など合計263億円の増加、愛知県でも総合工科高校建設で93億、県立城山病院の改築(前期)で49億円などの大型工事が全体を押し上げた。
提供:建通新聞社