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2015/05/08

三菱商事 新会社で建設ASP事業

 三菱商事は、建設現場の施工体制管理や労務管理を支援する「グリーンサイト」など、建設業界向けのクラウド型システムサービス(建設ASP事業)を提供する新会社MCデータプラス(本社・東京都、秋山光輝代表取締役社長)を設立した。大手ゼネコンから専門工事業まで多くのユーザーを抱える建設ASP事業は、今後、新会社で実施していく。事業の効率化と体制強化を図り、5年後の売上高倍増を目指す。
 MCデータプラスは、ICT関連のインテック(富山市)とシグマクシス(東京都)からの一部出資も受け入れ、7月1日から共同事業体制をスタートさせる。
 三菱商事の建設ASP事業は2000年に本格的に事業を開始。元請け・下請けをユーザーとして、施工体制管理や労務管理、建設業法・労働安全衛生法の対応業務を支援する「グリーンサイト」と、工事図面などのファイル共有サービスを行う「建設サイト」などが主力。利用企業数は約2万8000社、導入現場数は延べ約3万3000件ある。
 特にグリーンサイトは作業員名簿や施工体制台帳、建設業法・雇用改善法などに基づく届出書などの帳票類作成や、現場の入退場管理に対応しており、大手ゼネコンやその協力会社を中心に利用を増やしている。各建設技能労働者の社会保険加入状況なども把握できるため、国土交通省が元請けに求めている下請けに対する保険加入指導にも活用できる。
 三菱商事は、新会社の設立によって事業の効率化と体制強化を図り、主力商品であるグリーンサイトで新サービスを展開することを視野に入れている。次のバージョンアップでは、現場の入退場管理にスマートフォンを使用する機能を追加する。
 また、各技能者が保有する資格などを登録してもらうことで、技能者がスキルアップに応じて高い処遇を得られるキャリアパス″として活用できるようにする。これまで蓄積された技能労働者の情報をビッグデータとして活用した新ビジネスを立ち上げることも検討している。

提供:建通新聞社