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2015/04/26

西村副国交相「オーダーメードで復興支援

 西村明宏副国土交通相が建設専門紙の共同インタビューに応じ、東日本大震災の復興について「被災地の地方自治体や建設業界が抱える課題にきめ細かく対応するオーダーメード″の支援策を講じていきたい」との考えを示した。基幹インフラの復旧が収束を迎える地域がある中「これからは、産業や仕事をどうするかが課題。被災者が将来を見通せることができて初めて復興に実感を持ってもらえる」と話した。
 国交省と復興庁では、被災地の各地域が抱える課題をより詳細に把握するため、2〜3月に掛けて副大臣・政務官、幹部職員が被災3県の沿岸部にある32市町村を訪問。各市町村の首長や建設業団体などと意見交換を行った。副復興相を兼務し、宮城県選出の西村副国交相も5市町を訪れた。
 各市町村から寄せられた意見で最も多かったのは、2015年度で終了する集中復興期間の延長と16年度以降の復旧・復興事業における地方負担に関するもの。西村副国交相はインタビューで「基幹的事業と原発事故に由来する事業は最後まで国が全力で進める。被災地が自立するための支援策も引き続き講じなくてはならない」と被災地の不安に応えた。
 具体的には「復興庁と国交省が連携し、さまざまな施策を講じていく」とし「復興予算を確保できない事業のうち、地域の再生につながる事業は、国交省予算の一般枠で引き受ける」との意気込みを示した。
 建設業界に対しては「一時期ほどではないが、人手不足、資材価格の高騰に悩まされているとの声はよく聞かれた。施工確保対策を引き続き講じていきたい」と発言。自治体職員のマンパワー不足を補うため「(公共建築工事の積算に実勢価格を反映させる)営繕積算方式を普及させたり、公共建築相談窓口で自治体からの相談に応じるなど、きめ細かく支援しなくてはならない」と話した。

提供:建通新聞社