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中央ニュース

2015/04/26

建設業の人材確保・育成 国交・厚労省が連携

 国土交通省と厚生労働省は、2015年度に取り組む建設技能労働者の処遇改善や雇用管理、教育訓練に関する施策・支援措置を「建設業の人材確保・育成策」としてまとめた。国交省と厚労省が連携し、若年者の入職促進や教育訓練、雇用管理に関する助成金活用を促し、企業の負担軽減につなげたり、社会保険未加入対策を推進して技能労働者の処遇改善を図る。人材確保・育成策は、両省幹部が建設業団体に説明に赴いて説明するほか、5〜7月に開く社会保険未加入対策に関する地方説明会などで参加者に周知する。
 建設業の人材確保・育成策は、国交省・厚労省が15年度に取り組む施策を「魅力ある職場づくり」「人材確保施策」「人材育成施策」の三つの視点でまとめたもの。両省が連携を深めることで、より効果的に施策を推進する狙いがある。
 厚労省は、建設業の人材確保と人材育成などを支える助成金を2015年度当初予算で措置している。新規事業だけでも、雇用管理改善促進事業は地域の建設業団体などと連携し、中小建設事業主に対する雇用管理制度導入に関するコンサルティングやセミナー開催などを行うもの。
 建設労働者緊急育成支援事業は、建設業の離職者・新卒者・学卒未就職者らを対象に「型枠工」「鉄筋工」「とび工」などの人手不足が顕著な職種の無料職業紹介を行う。日本建設業連合会や全国建設業協会などに技術協力を仰ぎ、年間600人に教育訓練を行った上で、ハローワークや職種別団体と連携した就職支援を行う。
 国交省は、厚労省所管の助成金だけでなく、経済産業省が所管する助成金などを対象とする説明会を開催したり、人材確保・育成や生産性に関する相談支援を行うなど、建設企業・団体の取り組みを後押しする。
 また、国交省と建設業団体・建設企業は、建設業への新規入職を促す工業高校への出前講座や現場見学会など建設業の魅力向上を図る取り組みを進めているが、出前講座を受け入れる工業高校が少なかったり、建設業団体と普通高校とのつながりがないといった課題がある。
 一方で、厚労省のハローワークには、所管内の工業高校・普通高校とのネットワークがある。各地域で建設業界とハローワークが連携し、建設業の魅力向上と若年者の入職を効果的に進められるようにし、学校、建設業、企業の関係構築を図る。

提供:建通新聞