建設トップランナー倶楽部(代表幹事・米田雅子慶應義塾大学特任教授)は20日、まち・ひと・しごと創生本部を訪れ、業種を越えて複業化で過疎地を支える地域建設業の取り組みを石破茂地方創生担当大臣らに報告。地方創生の実現に向けて、建設業の果たす役割の大きさをPRした。
今回の訪問のきっかけは、2月6日に農林水産省と共催した「建設業と農林水産業の連携シンポジウム」。シンポジウム後に、まち・ひと・しごと創生本部事務局が詳細な事例報告を建設トップランナー倶楽部に要望したことから実現したもの。
報告を行ったのは米田代表幹事のほか、▽飯古建設(島根県)の田仲寿夫社長▽佐久間建設工業(福島県)の佐久間源一郎社長▽幌村建設(北海道)の幌村佑規副社長▽和仁農園(岐阜県)の和仁松男社長▽美保テクノス(鳥取県)の野津一成社長―の5人。過疎地域の雇用維持に努めている地域建設業として、それぞれの取り組みを説明した。
各社の報告を興味深く聞き入っていた石破大臣は、急速に進展する少子高齢化、大量の空き家の存在など、都市部と地方を取り巻く課題を挙げた上で、「雇用や社会インフラの生かし方など、建設業が担うことは山ほどある」とし、地域の建設業の今後の取り組みに期待感を示した。
当日はこのほか、皆川良嗣農林水産事務次官と今井敏林野庁長官らにも事例報告を行った。
報告を終えた米田代表理事は、「建設トップランナー倶楽部は、地方創生にいっそう尽力していく」と話した。
提供:建通新聞社