トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2015/04/22

国交省 社保未加入対策でQ&A

 国土交通省は、建設業の社会保険未加入対策に関するQ&Aをまとめ、22日からホームページ上で公開する。建設業が加入すべき社会保険、元請け企業が行う下請け指導の在り方などの基礎的な情報に加え、1人親方化への国交省の見解、建設業が社会保険加入に取り組む意義など、76問の設問と回答を記載している。
 国交省が進めている社会保険未加入対策は、国民皆保険として加入が義務付けられている4保険のうち元請けが一括加入する労災保険を除く、医療保険、年金保険、雇用保険を対象とする。
 対策の目標は、2017年度をめどに事業者単位で加入義務のある許可業者の100%、労働者単位で少なくとも製造業と同水準の加入状況を目指すとし、17年度以降は未加入業者を現場から排除するとしている。
 元請けの下請け指導では「社会保険の加入に関する下請け指導ガイドライン」に沿って、1次下請けには保険料の領収済み通知書などを提示させて確認し、2次以下は再下請負通知書で加入を確認することを求めた。
 社会保険の強制加入で1人親方化が進むのでは、という設問に対しては「就労環境の改善のために進めている保険未加入対策に逆行するもので、関係法令に違反する違法行為」と明記。1人親方になっても、実態が雇用関係である場合には健康保険法や厚生年金法の適用で雇用関係として取り扱われるため「保険料未納によるペナルティを受けることにもなりかねない」とした。
 また、測量・設計業や警備業などの建設業に関連する業種については、加入の必要性は認めつつも、建設業法による処分権限がある建設業と異なり、対策の実効性を担保できないとして「各業種を所管している監督官庁や社会保険について所管する厚生労働省で検討する課題だ」と記載した。

提供:建通新聞社