国土交通省は、都市公園の点検や維持管理段階での安全対策の考え方を示した「公園施設の安全点検に係る指針案」を策定した。公園施設の点検から修繕・更新の流れを示した「安全点検フロー」としてまとめるとともに、公園施設の設置年月や施工者を記載する「公園施設履歴書」の作成・保管を公園管理者に求めた。
公園施設の安全確保に関する指針は、公園内にある遊具やプールといった個別施設を対象とするものはあったが、公園施設全般を対象とする指針が策定されたのは今回が初めて。
指針では、安全性向上に向けた基本的な考え方として、公園管理者に対し、公園施設の利用状況を把握し、事故につながる危険性を予見する観点で安全点検を行うとともに、変状・異常が発見された場合に適切に措置することを求めた。
さらに、施設の名称・設置場所・設置年月・製造者・施工者を記載した公園施設履歴書の作成と保管を公園管理者に求めるとともに、履歴書のひな形も例示。安全点検の点検項目や手順、修繕・更新を経た使用再開までの流れを示した安全点検フローも盛り込んだ。
倒木や落枝で重大事故につながる恐れがある植栽については、園路付近などで重点的に点検するよう記載するとともに、樹木の外環を確認する際のポイントを参考資料として掲載した。
提供:建通新聞社