日本建設業連合会(日建連)は13日に「けんせつ小町委員会」の初会合を開き、女性が働きやすい現場環境の整備に向けて会員企業の取り組みをフォローアップすることなどを決めた。則久芳行委員長(三井住友建設会長)は「建設業界が、女性が普通に活躍できる産業となり、長期ビジョンに掲げた『2025年までに約20万人の新規女性技能者を確保する』という目標を達成できるよう活動していきたい」と述べ、委員会活動の積極化に意欲を見せた。また、下部組織の部会長には北井久美子元厚生労働省雇用均等・児童家庭局長(三井住友建設取締役)が就いた。
同委員会は、建設業で働く女性の処遇改善策などの検討を加速させるため、労働委員会の専門部会を独立・格上げする格好で発足。40人に上るメンバーのうち15人を女性とした。女性の活躍推進のための処遇改善や専門工事業団体の取り組み促進、シンポジウムの開催などを通じた普及・啓発活動などを検討課題に挙げている。
則久委員長は、女性が建設業で活躍する意義・効果として▽担い手の増加▽活性化▽ダイバーシティ化―の三つを唱えつつ、女性の活躍推進に対する「会員企業のモチベーションが高まってきている」と指摘。女性の新規採用に加え管理職への登用の必要性も訴えた。
一方、北井部会長は「会員各社が取り組みをよりスピードアップして具体的な成果を上げていくことが大事だ」と強調。現場環境整備マニュアルに基づくチェックリストの作成や現場パトロールの実施、会員企業の取り組みのフォローアップなどを進める考えを示した。
提供:建通新聞社