河川技術者教育振興機構(河川教育機構、青山俊行代表理事)は、河川維持管理の専門技術者資格「河川維持管理技術者」「河川点検士」を創設した。5月1日〜19日に受験申し込みを受け付ける。同機構は、国土交通省が2014年度に立ち上げた「公共工事に関する調査・設計等の品質確保に資する技術者資格」への登録を目指している。
資格制度は、河川堤防や河道の維持管理を担う技術者の育成を目指して創設。これまで、河川管理者がインハウスで行うことが多かった維持管理を担う民間技術者を育成し、河川管理の水準を確保する狙いがある。
河川点検士の試験内容は、河川堤防や河川管理施設、河道の点検に関する基本的技術。受験資格には、河川に関する1年以上の実務経験があることを求める。資格取得者として、河川維持管理関連業務の担当技術者、測量作業・維持工事の担当技術者らを想定している。
河川維持管理技術者には、河川の維持管理に関する関係法令、河川技術・点検・分析・補修に関する知識など、より高度な技術力を求める。受験資格は、河川の状態把握に関する7年以上の実務経験(うち2年以上の指導経験)に加え、河川点検士試験に合格していることを要求する。想定される資格取得者は河川維持管理業務の管理技術者、河川管理の実務経験経験者ら。
いずれの資格も5月1日から同機構ホームページで受験申し込みを受け付ける。河川維持管理技術者は、河川点検士試験への合格が受験資格となるため、15〜17年度の3年間に限り、二つの資格を同時に受験することを認める。
河川点検士試験は、6月15日〜21日に行われる河川維持管理講習を受講した上で、7月6日〜21日に全国134会場で試験を実施する。合格発表は9月10日。河川維持管理技術者は8月2日に論述式試験、10月31日・11月1日に面接試験を行う。12月7日に合格者を発表する。
同機構は、申請のあった合格者に対し、登録証を発行する。登録証の有効期限は3年間で、初年度の合格者の有効期限に間に合うよう、18年度から更新講習を行う。
資格取得に必要な費用は河川点検士が1万8000円、河川維持管理技術者が総額3万6000円(いずれも税別、登録手数料含む)
提供:建通新聞社