総務省は2015年版「地方財政」の概要(13年度決算)をまとめた。全国の自治体全体の通常収支分の投資的経費は前年度と比べて1兆6760億円(15%)増の12兆8526億円。補助および単独事業費の増加を受けて普通建設事業費が増えた。東日本大震災関連の投資的経費は、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業をはじめとする復旧・復興事業費が増えたことから、前年度と比べて665億円(5・2%)増の1兆3388億円となった。
地方自治体の13年度の歳入総額は101兆0998億円となった。前年度と比べて1兆2570億円(1・3%)増加した。このうち東日本大震災分は前年度より1兆1379億円減の4兆8709億円で、東日本大震災分を除いた通常収支分は前年度を2兆3949億円(2・6%)増の96兆2289億円だった。
一方、歳出総額は97兆4120億円で前年度より9935億円(1%)増えた。東日本大震災分は前年度より1兆0743億円(20・2%)減の4兆2455億円。通常収支は2兆0678億円(2・3%)増の93兆1665億円だった。
実質収支は前年度より1902億円増加し、1兆9578億円の黒字。実質単年度収支も3259億円増加し、7637億円の黒字となった。
地方債残高は、前年度と比べて1兆2119億円(0・8%)増の145兆9171億円、債務負担行為額は1兆1166億円(8・3%)増の14兆5303億円、積立金現在高は1兆3509億円(6・4%)増の22兆3803億円となった。
自治体の資金繰りの状態を示す実質公債費比率は都道府県の平均値が13・5%、市区町村は8・6%だった。
将来、財政を圧迫する可能性を示す将来負担比率は、都道府県の平均値が200・7%、市区町村が51%だった。
提供:建通新聞社