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2015/02/28

東急不HDの新社長に大隈氏、金指氏は会長に

 東急不動産ホールディングス(HD)は25日、4月1日付で新しい代表取締役社長に大隈郁仁取締役専務執行役員を起用する人事を決めた。現社長の金指潔氏はHDの代表取締役会長に就く。大隈氏は東京都内で開いた記者会見で、グループ全体のかじ取りを担うことに対する責任の重さを強調しつつ、「東急不動産など傘下の事業会社と連携を図りながら、時代の変化に柔軟に対応し、先取りしながら、グループを将来に向けて成長させていきたい」と抱負を述べた。
 昨年、2020年度までの7カ年を計画期間とする新中長期経営計画を策定した中で、大隈氏は「都市・住宅・管理・仲介のコア4事業を中心とした関与アセット(資産)の拡大により、グループの収益基盤の安定成長を図っていく」方針を示した。
 銀座や渋谷など、都心部での大型施設をはじめとする優良アセットの開発を進める一方で、「東京オリンピック・パラリンピック後の『20年以降のまちづくり』をどのように進めるかが重要になる」と分析。既存ストック市場の動向を注視し「外部アセットの獲得・関与を強化することで、関与アセットの拡大につなげたい」と持論を展開した。
 不動産事業を取り巻く環境として、人口減少や高齢化などのリスクを抱えているが「シニアやインバウンドなど新たな需要の創出、グループの得意分野である管理・仲介・リフォームなど既存ストック関連市場の拡大に注力したい」と意気込んだ。
 ここ数年、大隈氏と「行動を共にし、汗を流してきた」という金指氏は、「常に適切な判断ができる安定感を備え、リーダーとして組織をまとめることのできる人物」と評価。「本格的な成長フェーズに移行するタイミング」(金指氏)でのバトンタッチについては、「新しい体制を敷くことでグループの総合力がより一層、発揮されると確信している」と述べた。
 【略歴】大隈郁仁(おおくま・ゆうじ)1982年横浜市立大学商学部卒、入社。2008年東急不動産執行役員ビル事業本部長、11年同社取締役執行役員経営企画統括部統括部長、13年HD取締役執行役員、14年HD取締役専務執行役員(現任)、東急不動産取締役(現任)。58年8月3日生まれ。広島県三原市出身。

提供:建通新聞社