国土交通省は、技能実習で日本に滞在した経験のある外国人に再入国などを認める「外国人建設就労者受入事業」で、特定監理団体や受入企業に対する巡回指導などを行う「制度推進事業実施機関」の公募を始めた。実施機関は、全ての受け入れ建設企業を直接訪問し、適正な雇用管理が行われているか指導するとともに、外国人建設就労者に対する母国語電話相談なども行う。
4月にスタートする外国人建設就労者受入事業では、技能実習を上回る監理体制を構築するため、過去5年以内に建設分野の技能実習を行った経験がある監理団体などを特定監理団体に認定し、外国人建設就労者のあっせんや受入企業を指導する役割を担う。
公募する制度推進事業実施機関は、国交省から事業を受託し、この特定監理団体と受入企業に対する巡回指導を行う。巡回の対象は、受入事業を行う全ての特定監理団体と受入企業。同省は、特定監理団体が350団体、受入企業が2500社程度に上るとみている。
実施機関は、国交省が構築する管理システムを利用し、外国人建設就労者の受入状況を把握した上で、巡回指導を行う。
外国人建設就労者に対する母国語電話相談では、中国語、インドネシア語、ベトナム語、フィリピン語を含む4カ国以上に対応することを求める。受入企業が不正行為を行ったり、倒産した際、外国人建設就労者が滞在の継続を希望すれば、新たな受入先開拓などの支援業務も行う。
制度推進事業実施機関は企画競争で3月末にも決まる予定。
提供:建通新聞社