計画期間中に改修が必要な施設の面積は約773万平方b、整備予定のある施設の面積は約506万平方b(2990棟)―。文部科学省が設置した専門部会(部会長、古山正雄京都工芸繊維大学長)は、次期「国立大学法人等施設整備5カ年計画(2016〜20年度)」の策定に向けて実施した調査結果をまとめた。
国立大学法人などを対象に実施した調査結果によると、次期5カ年計画期間中に改修を必要とする既存施設の面積(14年5月1日時点)は、大学法人の附属病院を除いて約773万平方bで、このうち緊急性の高い面積が約388万平方b、取り壊し(解体)する施設が約4万平方bあった。
内訳は、安全性で緊急性が高いと判断した施設の面積が約89万平方b。その機能性から緊急性が高いと判断した施設の面積が約299万平方b。安全性と機能性の両方から緊急性が高いと判断した施設が約182万平方bで、その他の老朽改善整備が必要な施設の面積約118万平方bと合わせて約506万平方bが次期5カ年計画期間中の整備予定事業との認識を示した。また、現時点(14年11月)で約263万平方bの施設には整備予定がないと指摘した。
安全上緊急性がいと判断した棟数は「外壁落下等への安全対策」が841棟、「特定天井の落下防止対策」が44棟、「事故事例などから必要な対策」が489棟―の合計1374棟。
機能上緊急性が高いと判断した棟数は「施設機能の改善」が909棟、「新たな用途への転用・集約化・共用化など」が194棟、「建物構造などにより新たな使い方ができない」が134棟―の合計1237棟とした。
整備の優先度については「優先的課題として取り組む事業」が、改修242万8831平方b、改築24万2838平方b―の合計267万1669平方b(1560棟)。「整備予定のある事業」が、改修152万3055平方b、改築13万4201平方b―の合計165万7256平方b(842棟)。今後「事業化の可能性のある事業」が、改修66万2359平方b、改築7万3026平方b―の合計73万5385平方b(588棟)とした。
提供:建通新聞社