日本建設業連合会(日建連)は、会員企業の女性社員や現場の女性技能者の活躍を推進するため「けんせつ小町委員会」を立ち上げる。労働委員会の専門部会を独立・格上げする格好で、建設業で働く女性の処遇改善策などの検討を加速させる。4月1日から活動を始める。
19日の理事会で設置に関する承認を得た。委員会で対応する当面の課題には▽女性の活躍推進のための処遇改善に向けた検討▽専門工事業団体の取り組み促進に向けた検討▽「女性技能者活用のためのアクションプラン」(2014年3月)や「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」(国土交通省と建設業5団体で申し合わせ、14年8月)などのフォローアップ▽シンポジウムの開催など普及・啓発活動の実施(広報委員会と連携)―を挙げる。
下部組織として、部会や女性中心の専門部会を適宜設けて具体的な作業を進める。専門工事業の女性技能者など外部オブザーバーの参加も認める。委員会の編成や委員長の人選(理事を予定)を急ぐことにしている。
理事会後の会見で中村満義会長は「スピード感を持っていろんな対策を展開し、女性の活躍を(建設業に)一気に定着させていく」と委員会を設ける意義を強調。また、山内隆司副会長・建築本部長は「少子高齢化で働き手が少なくなってきている中で、女性の皆さんが建設業に入ってきてくれるきっかけになれば大変ありがたい」と期待を寄せた。
宮本洋一副会長・土木本部長は「男性が気が付かないような女性の本音が聞ける。建設業界で女性が働く場を作るため、委員会任せにせずに、われわれも後押ししたい」と語った。
提供:建通新聞社