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中央ニュース

2015/02/03

プレキャスト製品に転換拡大

 国土交通省は、東日本大震災の被災地における技能労働者(鉄筋・型枠工)不足に対応するため、プレキャストコンクリート製品への転換を進めている。三陸沿岸道路の現場では、通常、現場打ちコンクリートで施工する横断ボックスをプレキャストコンクリート製品へと転換。プレキャストコンクリート製品の標準設計化も見据え、現場の省力化・効率化を図る狙いがある。
 国交省は、技能労働者の確保対策として、公共工事設計労務単価の見直しや間接工事費の補正を進めるとともに、従来よりも少数の技能労働者で施工が可能となるよう、現場打ちコンクリート構造物のプレキャストコンクリート製品への転換を図る方針だ。
 三陸沿岸道路の横断ボックスでは、特殊構造のものを除いてプレキャストコンクリート製品の導入を拡大。昨年2月から、通常は現場打ちコンクリートで施工する内空断面4平方b以上の大型ボックスカルバートをプレキャストコンクリート製品に転換している。2014年度末時点で77カ所を施工しており、14年度以降は200カ所にまで拡大する予定だ。
 昨年8月、同省の建設産業活性化会議がまとめた「建設業の総合的な人材確保・育成対策」の工程表では、技能労働者の処遇改善などによる担い手の確保・育成策を盛り込む一方、技術開発・新工法の開発による現場の省力化・効率化で担い手不足を乗り切る方向性も打ち出された。この中では「プレキャスト製品の標準設計化の検討、現場活用の促進」が具体策として示されている。

提供:建通新聞社