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2014/11/19

受注機会確保を国に要望 全中建

 全国中小建設業協会の松井守夫会長は18日、国土交通省を訪れ、毛利信二土地・建設産業局長と吉田光市大臣官房建設流通政策審議官、北村知久土地・建設産業局建設業課長宛てに「危機的状況にある中小建設業者の窮状打開に関する要望」を手渡した。担い手の確保・育成に向けて改正公共工事品質確保促進法(改正品確法)をはじめとする担い手3法の制定などの施策が講じられているものの、中小建設業界を取り巻く情勢は非常に厳しいと指摘。地域の雇用と中小建設業者の受注機会の確保を強く訴えた。
 中小建設業者は都道府県や市町村からの受注が多いことから松井会長は、地方公共団体に対して担い手3法の趣旨を周知徹底するとともに、特に歩切りを撤廃するよう求めた。歩掛りについては、今後発注量の増加が見込まれるメンテナンスなどの小規模工事に適応した内容に見直すよう求めるとともに、施工パッケージ型積算方式については、小規模型工事用を新設するよう要望した。
 入札制度に関しては、最低制限価格と低入札価格調査基準の下限を予定価格の95%に引き上げるよう要請。また、予定価格の算出に用いる資材単価や労務単価は市場価格と大きく乖離(かいり)しているとして、市場価格を反映した積算を求めるとともに、予定価格の100%以上でも落札できるよう、上限拘束性の撤廃を訴えた。加えて、予定価格の事前公表やくじ引きの廃止など、入札契約制度を見直すよう求めた。
 このほか、最低10年以上の安定的な公共事業執行予算の確保、労務・資材単価の改善、工事発注時期の平準化、民間発注者に対するダンピング防止策の強化などを要望書に盛り込んだ。

提供:建通新聞社