国土交通省は13日、人口減少・少子高齢化社会に対応した都市公園の在り方などを話し合う「新たな時代の都市マネジメントに対応した都市公園等のあり方検討会」の初会合を開いた。人口減少・少子高齢化社会における都市公園の統廃合・再編、民間が主体となった公園運営の推進などをテーマに、必要な制度見直しについて議論する。2015年度までの2カ年で検討結果をまとめる。
全国の都市公園は、約10万箇所・約12万fが整備され、一人当たりの公園面積も約10平方bと一定の水準に達する一方、既存ストックの約4割は0・1f未満の小規模公園が占めるなど小規模化も顕著。整備費も減少し、従来のペースで量的拡大を進めるのは困難な状況に陥っている。
一方、都市再生特措法改正や「国土のグランドデザイン2050」などで、まちづくりの潮流は「コンパクトシティ化」に大きく転換。検討会は、既存ストックの有効活用と人口減少・少子高齢化社会の対応といった、新たな都市公園の方向性を探るために設置された。
初会合で国交省は、コンパクトシティの実現に向け▽都市公園の配置の再編▽居住誘導区域外の都市公園の廃止▽低未利用地の緑化▽小規模公園の再編―などといった具体的な論点を提示。子育て支援や高齢者が活動する空間を都市公園内に確保する必要性も示した。
また、今後20年で既存ストックの老朽化が急速に進行することや、維持管理費がピーク時の3分の2に減少している現状を踏まえ、民間事業者や地域住民が主体となった公園の管理運営の在り方も検討する見通しだ。
提供:建通新聞社