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2014/11/12

外国人受入拡大で指針 安全教育の理解度確認

 国土交通省は、2015年4月にスタートする外国人建設就労者受入事業に関するガイドラインを策定した。9月から行ったパブリックコメントの結果を踏まえ、特定監理団体や受入建設企業が国交省に提出する適正監理計画の中で、外国人建設就労者の安全衛生教育の記載を充実させるよう、内容を修正した。入国管理局に提出する在留資格認定証明書の申請を15年2月から受け付けることも明記した。
 外国人建設就労者受入事業は、20年東京五輪の関連施設整備などで予想される一時的な建設需要に対応するため、15年4月〜21年3月の時限的措置として実施する。技能実習修了後に継続して日本にとどまったり、いったん帰国した実習生の再入国を最長3年間認める。
 対象は、建設関係21職種・31作業と鉄工・塗装(建築塗装、鋼橋塗装作業)の技能実習2号の在留資格で日本に滞在したことがある外国人。国交省は、建設分野の技能実習の実績がある監理団体を「特定監理団体」に認定した上で、受入企業と共同で適正監理計画を提出してもらう。従来の技能実習よりも厳しい体制の下で、受け入れの拡大を認める。
 ガイドラインでは、この適正監理計画の認定要件として、外国人建設就労者の報酬を「おおむね3年間の経験を有する経験者として扱うこと」を要請。従事させる業務についても、技能実習の職種・作業と同一の業務とすることを求める。
 パブリックコメントに寄せられた意見を踏まえ、適正監理計画における安全衛生管理に関する記述の充実も求めた。現場の安全衛生教育の方法として、建設業労働災害防止協会の安全診断・安全相談・講師派遣の活用などを例示する一方、安全衛生教育の内容を外国人建設就労者が理解していることを確認するための措置(標識内容や専門用語の確認など)についても記載を求めた。
 国交省は、15年4月の受け入れに間に合うよう、同事業の活用を希望する監理団体から特定監理団体の認定申請、特定監理団体と受入建設企業から適正監理計画の認定申請を同年1月から受け付ける。認定を受けた上で、同年2月以降、入国管理局で在留資格認定証明書の交付申請を受け付ける。
 特定監理団体には、外国人建設就労者の受け入れまでに、国交省、厚労省、法務省、建設業団体などでつくる「適正監理推進協議会」に加入することも求める。

提供:建通新聞社