全国建設産業教育訓練協会(才賀清二郎会長)は6日に開いた臨時総会で、富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)の建て替え基本計画を見直す方針を決めた。8月から進めていた事業者(設計・施工者)の選定手続きで、入札者がなかったことに伴う措置。計画規模を縮小することで、2017年4月を予定する新施設の開校時期は変更しない。12月上旬から指名競争による入札手続きに再度着手する。
建替工事の発注には指名競争方式を採用し、設計・施工一括で9月中旬までに優先交渉権者を選定する予定だったが、指名業者が入札を辞退したために事業者が決まらなかった。
基本計画の見直しにより、建て替えの対象だった本館と教室棟を当面の計画からは除外し、宿舎部分のみを先行して建て替える。宿舎の定員は変更しない。工程なども工夫することで、17年4月の開校時期は変更しない。
今後は、12月上旬に建替実行委員会を開いて基本計画変更の承認を受けた上で、指名通知を行う。地元企業を指名することも視野に入れる。15年2月上旬に優先交渉権者を決め、同月中旬に事業に着手する見通しだ。
施設の建替資金については、運営主体の全国建設産業教育訓練協会と施設所有者の建設業振興基金の負担に加え、日本建設業連合会、全国建設業協会、建設産業専門団体連合会、建設業福祉共済団、建設業保証会社3社などの支援により、約35億円(うち建替資金は30億円)を集める見込み。延期する本館や教室棟などの建替資金は別途、拠出先を模索する。
提供:建通新聞社