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2014/10/16

地方建設専門紙の会 北村建設業課長が講演

 建設専門紙を発行する全国の報道機関19社でつくる「地方建設専門紙の会」(山地忠雄会長)は14日、国土交通省土地・建設産業局の北村知久建設業課長を招き、担い手3法改正や公共事業の執行をテーマとする講演会を東京都千代田区の東海大校友会館で開いた。北村課長は、人手不足で公共事業に遅れが生じているといった批判に「第1四半期の執行率は近年で最高水準にある」と執行が順調に進んでいることを強調し、聴講した各紙の代表者らに「正確な実態を地方から発信してほしい」と訴えた。
 北村課長は「公共事業を増やすと人手をとられ、民間工事を圧迫する『クラウンディングアウト』が発生するため、公共事業予算を絞る必要があるのではないかという声がでてきている」と述べるとともに、「工事が遅れて『未消化工事』が増えているという不正確な報道もあった」と紹介した。
 これらの報道について、因果関係の論拠のあいまいさを指摘した上で、「未消化工事と聞くと、工事が遅れている印象を受けるが、未消化工事とは手持ち工事量のことを指している。工事の発注が増えれば建設会社の手持ち工事が増えるのは当然のことだ」と正した。さらに、建設会社が消化できない工事を受注することはありえないとの大手建設業団体幹部の発言を引き合いに「手持ち工事が増えても、建設会社にはそれをこなせる能力があると認識している」との考えを示した。
 担い手3法の改正では、公共工事品質確保促進法(品確法)の目的に『現在及び将来の公共工事の品質確保』が追加されたことを挙げ「『将来』の公共工事の品質を担保するためには、担い手の中長期的な育成・確保が欠かせない。建設業が将来にわたって施工力を有することができるよう、施策を講じていく」と話した。

提供:建通新聞社