日本建築士事務所協会連合会(日事連、大内達史会長)は3日、東京都内で第38回建築士事務所全国大会(東京大会)を開いた。大内会長は「東日本大震災の教訓を継承し、設計・工事監理の業の適正化を目指す。建築士法の改正を機に、建築士事務所の責務を再認識し、更なる社会的信頼を高め、良質で持続可能な建築・まちづくりを国民と共に目指す」と宣言。ことし6月に、建築士法改正案が可決・成立したことを受け「創立当初の目的の一つである『設計・監理業務の適正化』に向けて大きな一歩を踏み出した。各単位会とともに建築士事務所の社会的地位の向上に全力で取り組んでいきたい」と意気込んだ。
大内会長は、日事連のこれまでの歴史を振り返り、連合会・単位会の歴代会長、役員、会員に敬意を表した上で「建築士事務所の業務の適正化と建築主からの苦情解決業務の実施を通じて、建築主の利益保護を目指し、国民が安心して設計・監理を発注できる環境を整えていくことが大切」と協会の責務を強調。法定団体として、全ての建築士事務所に対して「設計・監理業務の適正な執行と、職業倫理の順守の徹底を訴えていきたい」と述べた。
来賓の北川イッセイ国土交通副大臣は「安全・安心なまちづくりに向け、今後も尽力してほしい」と期待を寄せた。
大会では大内会長、日本建築士会連合会の三井所清典会長、日本建築家協会(JIA)の芦原太郎会長らによる建築士法改正の報告会が開かれたほか、日事連建築賞の受賞作品を手掛けた設計事務所を表彰。年次功労者や特別功労者にも表彰状が贈られた。
提供:建通新聞社