文部科学省は、47都道府県知事や各県の教育委員会教育長などに対し、学校施設などにおけるアスベスト使用状況などについてフォローアップ調査を行い、10月27日までに調査表を提出するよう求めている。14年度末までに使用実態調査が完了しない機関については、その名称を公表する。
建物を解体する際には、文科省がことし6月20日付で発出した「『石綿障害予防規則の一部を改正する省令』と『大気汚染防止法の一部を改正する法律』等の施行に伴う学校施設等におけるアスベスト(石綿)対策について」や、13年1月7日付で発出した「建築物等の解体等の作業における石綿ばく露防止対策の徹底について」を参照するよう注意。新たにアスベスト判明した場合は、速やかに使用禁止などの応急措置を取り、早急に対策工事を完了するよう求めた。
また、改正石綿障害予防規則が6月1日から施行され、新たに「石綿を含有する張り付けられた保温材、耐火被覆材、断熱材」など石綿含有保温材が規制対象となったことを受けて、これらについても使用状況を把握し、ばく露のおそれがある場合は、速やかに飛散防止のための処置を講じるよう指導した。
煙突への対応についても注意を喚起。特に建材の劣化が激しい場合、▽煙突からアスベスト繊維を大気中に発散させる▽煙突内に入った雨水などを排水するドレン管から排出される▽剥落し、最下の掃除口に堆積した石綿含断熱材などを灰と誤って一般ゴミとして廃棄される例もあると指摘し、特に注意を払うよう促した。
また、国土交通省のウエブサイトともリンクを張り、唯一の石綿含有建材調査の公的資格制度である「建築物石綿含有建材調査者制度」についても情報提供した。
提供:建通新聞社