全国測量設計業協会連合会関東地区協議会(方波見正会長)と東京都測量設計業協会(東測協、岩松俊男会長)は11日、国土交通省関東地方整備局と2014年度意見交換会を開いた。全測連側は、品質確保に向けた業務発注の平準化と入札契約制度の適正化などについて要望。関東地方整備局は全測連側の要望に対する認識や、14年度の取り組み状況について説明した。
測量業務における品質確保について、全測連側は平準化発注と技術力の評価の2点から要望、関東地方整備局の考え方をただした。
全測連側は「社会資本整備の源流部に当たる」として、測量業務の早期発注をあらためて要望。14年度に関東地方整備局が発注する測量業務の50%を12月までに、20%を1〜2月に、残る30%を3月に発注するよう求めた。
また「測量分野の低入札発生率が3業種平均の2・6%と比べ5ポイントも高い」「平均落札率が調査基準価格の上限の予定価格の80%程度に収まる傾向にある」などと指摘。技術力を発揮できる競争環境を確保し、企業が適正な利潤を確保するために「調査基準価格」と「品質確保基準価格」を引き上げるよう求めた。
これらの要望に対し、関東地方整備局は、平準化発注に引き続き努力する考えを伝えた上で、「調査基準価格は、適正な業務の履行を妨げないための価格」などと説明。「まず、実態に即した予定価格の設定」が優先されるべきとの認識を示すとともに、関東地方整備局が試行導入している「履行確実性評価」と「実施方針確認型」導入の低価格入札の防止効果に期待を示し、全測連側が求めた二つの価格引き上げについては、本省に伝えると答えるにとどめた。
他方、全測連側が「大規模災害発生時には技術者の確保と器械の保有が不可欠になる」などとして、改正公共工事品質確保法に則して業務発注時の従事技術者と器械の保有状況の確認・評価を求めたのに対し、関東地方整備局は「現時点では評価の対象とする考えはない」と即答した。
提供:建通新聞社