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中央ニュース

2014/07/12

モニタリング技術 有望技術に実証費支援 

 国土交通省は11日に開いた「社会インフラのモニタリング技術活用推進検討委員会」に、センサーなどを使って構造物の状態変化を把握するモニタリング技術について、現場実証技術の公募概要や評価方法などを提示した。公募タイプとして、現場ニーズが高く早期に実用化が見込まれる技術と中長期的に実用化が見込まれる技術の2タイプを設け、有望な技術には実証費用を支援する。近く公募手続きに入り、今秋に開く次回会合に公募の結果を報告する。
 国交省は、検討委員会に分野別に設置した「橋梁」「法面・斜面」「河川堤防」「海洋・沿岸構造物」「空港施設」のワーキンググループで、施設管理者が点検・診断を行う上で把握すべき事象を整理。この結果を基本に技術公募を行う。
 公募における基本要件は▽現場ニーズと把握したい事象に対応したデータを取得できる▽計測した項目(ひずみ、振動など)を把握できる要素技術が確立している▽センサー・機器などの設置で構造物の機能などを妨げない▽計測形態は固定型・移動型を問わない▽現状よりも維持管理費が著しく高くならない―などの項目を設ける。
 採択に当たっては、応募のあった技術は必要最低限の要件を満たせば原則として認める方針。採択された技術のうち、経済性、汎用性、処理速度などが優れた技術に対しては、内閣府の「SIP戦略的イノベーション創造プログラム」の予算を活用し、実証費用の一部を支援する。
 現場実証期間は3〜5年程度を想定し、単年度ごとに成果を評価する。実証費用の支援継続も、毎年度評価して可否を判断する。
 モニタリング技術は、構造物を常時、もしくは複数回、センサーなどを使用して計測し、インフラの劣化状況や状態変化を客観的に調べる技術。センサーやカメラなどを構造物に設置した上で監視する固定型、センサーなどを設置した車両を使って監視する移動型の技術がある。

提供:建通新聞社