建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協、事務局・建設業振興基金)は15日に建設業団体向けの説明会を開き、厚生労働省、中小企業庁、国土交通省、防衛省の4省庁に人材育成や若年雇用に関する支援策を説明してもらう。厚労省は建設労働者の雇用や職業訓練などを支援する「建設労働者確保育成助成金」、国交省は建設業の社会保険未加入対策や改正公共工事品質確保促進法、防衛省は予備自衛官制度などをそれぞれ説明。中企庁は建設業も使える中小企業支援施策や金融支援などを紹介、活用を促す。
この説明会は、昨年度に厚労省と国交省を招いて初めて開いたもので、今回は中企庁と防衛省にも参加を要請し、4省庁で進めている人材確保・育成関係の施策を説明してもらう。会場は東京都港区の建設業振興基金で、専門工事業団体など40団体が参加する予定。
厚労省は「建設労働者確保育成助成金」を説明し、建設業団体に活用を呼び掛ける。同助成金は、14年度に制度を拡充し、技能実習に対する助成金額を引き上げたり、若年者の入職や定着を目的とする「若年者に魅力ある職場づくり事業コース」の申請を従来の年1回から随時(事業実施の2カ月前)受け付けることにした。雇用の拡大や処遇改善に取り組む地域の企業を支援する「地域人づくり事業」についても説明する予定。
中企庁は、育児などを理由に退職し、再就職を希望する主婦のインターンシップの費用を支援する「中小企業新戦力発掘プロジェクト」、大学新卒者のインターンシップを助成する「新卒者就職応援プロジェクト」など、建設業の雇用や職業訓練にも利用可能な中小企業支援策を周知する。建設業の利用者も多いセーフティネット保証制度などもあらためて説明する。
国交省は、6月に施行された改正品確法で、公共工事の発注者責務として担い手確保・
育成に配慮することが盛り込まれたことや、15年4月にスタートする外国人建設就労者の受け入れ拡大について説明。社会保険未加入対策については、直轄事業で8月に始まる未加入企業の排除などについてあらためて周知する
提供:建通新聞社