建設トップランナー倶楽部(代表幹事・米田雅子慶応大学特任教授)は8日、東京都港区で「第9回建設トップランナーフォーラム」を開いた。今回のフォーラムのテーマは『インフラの町医者をどう育てるか』。地域建設業の役割としてこれまでのフォーラムでも扱ってきた災害対応、インフラの老朽化対策、複業化に加え、深刻化する人材不足に立ち向かう人材育成の取り組みなどを紹介した。
冒頭、主催者を代表して日本青年会議所の河合良紀建設部会長は「さまざまな取り組みを知ることが、地域建設業の在り方のヒントになるはずだ」とあいさつ。米田代表幹事は「地域建設業が社会にとっていかに重要かということを発信するとともに、人材育成という重いテーマを真摯(しんし)に語り合う機会にしてほしい」とフォーラムの趣旨を説明した。
フォーラムのテーマは、第1部を「複業と技術革新による産業の創出」、第2部を「建設業の力で地域活性化」、第3部を「東日本大震災からの復興」とし、地域建設業の代表者らがそれぞれテーマごとに自社の取り組みを発表した。
第4部は「社会インフラと人材を守る」と題し、地域建設業者らでつくる大空総合管理協同組合(北海道大空町)の郷右近英宣理事長が、地域インフラの維持管理を指定管理者として受託するまでの経緯を報告。星野建設(長崎県島原市)の星野親房社長は直傭作業員を主体とした直営施工へのこだわりと、直営施工の強みを雲仙普賢岳の噴火と東日本大震災の復旧工事に生かした背景を説明した。
また、今回のフォーラムのテーマでもある「インフラの町医者をどう育てるか」を主題としたパネルディスカッションも行った。
提供:建通新聞社