国土交通省は1日、関係省庁や建設資材関連の業界団体でつくる「建設資材需要連絡会合同会議」に2014年度の主要建設資材需要見通しを報告した。建設資材の需要は、全6資材で前年度実績を下回ると予測。建設資材の需要(実績値)は、12年度からアスファルトを除く5資材で上昇していたが、同省の「14年度建設投資見通し」が前年度を下回ることを踏まえ、小幅な減少に転じる予測を示した。
合同会議は、建設資材の受給動向などを情報交換する場として、毎年この時期に開かれている。国交省、農林水産省、経済産業省などの中央省庁に加え、日本鉄鋼連盟、セメント協会、日本アスファルト合材協会、全国生コンクリート工業組合連合会などの資材関連の業界団体も参加する。
国交省は1日の会合で、14年度の主要建設資材の需要見通しを報告。需要見通しは、国交省の14年度建設見通しに、建設資材ごとの原単位(工事費100万円当たりの建設資材需要量)を乗じた上で、さらに各資材の実績などを考慮して国内需要を推計したもの。
主要6資材の需要予測は▽セメント―4700万d(前年度比1・5%減)▽生コンクリート―9800万立方b(0・9%減)▽骨材―2億5600万立方b(3・2%減)▽木材―1000万立方b(2・3%減)▽普通鋼鋼材―2190万d(0・1%減)▽アスファルト―140万d(3・8%減)―といずれも前年度を下回ると推計。骨材のうち採石は1億3000万立方bで1・6%減、普通鋼鋼材のうち形鋼は480万dで1・8%減、小形棒鋼は880万dで0・3%減とみている。
国交省は、14年度の建設見通しで、2013年度補正予算が前年度補正よりも小規模であることや、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減の影響で、建設投資が0・5%減の48兆4700億円になると見込んでいる。今回の需要予測は、この建設投資見通しを反映し、前年度を下回る予測を示しているが、需要予測は実績よりも高めになる傾向があることから、資材の需要は一時期の需給が逼迫(ひっぱく)する状況を脱する可能性もある。
提供:建通新聞社