国土交通省がまとめた建設投資見通しで、2014年度の建設投資(名目値)は前年度比0・5%減の48兆4700億円と横ばいになる見込みであることが分かった。2013年度補正予算による公共事業費などがあるものの、政府投資は1・1%減の20兆3700億円と微減。民間投資では、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に加え、15年10月の消費税率引き上げよる駆け込み需要が前回よりも小幅になると予想、民間住宅投資が4・1%減になるとみている。
建設投資は、国内の全建設活動の出来高ベースの投資額を推計したもの。政府投資は1・1%減の20兆3700億円、民間住宅投資は4・1%減の15兆1000億円、民間非住宅投資は5%増の13兆円を見込んでいる。また、リフォーム・リニューアル投資額は21・5%減の7兆6900億円で、重複計上分を除いた投資額の合計は3・3%減の53兆8800億円になる。
地域別の投資額は、北海道が1・4%減の2兆8300億円、東北が0・9%減の5兆7800億円、関東が0・4%減の16兆0600億円、北陸が0・4%減の2億8300億円、中部が0・7%減の5兆5300億円、近畿が0・5%減の5兆9900億円、中国が0・4%減の2兆6000億円、四国が前年度と同額の1兆3600億円、九州が0・6%減の4兆8200億円、沖縄が前年度と同額の6600億円。四国と沖縄を除く8地域で前年度を下回った。
工事種類別では、建築投資が1・1%増の26兆7000億円で、内訳は政府投資が17・1%増の3兆1500億円、民間住宅投資が4・1%減の15兆1000億円、民間非住宅投資が5・9%増の8兆4500億円。土木投資は2・4%減の21兆7700億円で、内訳は政府が3・9%減の17兆2200億円、民間が3・4%増の4兆5500億円だった。
13年度補正予算による政府建設投資2兆3000億円(用地費など除く)のマクロ経済へのフロー効果は、名目国内総生産を0・5%引き上げると推計。生産誘発効果は4兆5000億円、就業誘発効果は32万5000人と見込んでいる。
提供:建通新聞社