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中央ニュース

2014/06/23

建設業の新分野進出支援「抜本見直し」

事業の実態を点検し、事業の執行や次年度の概算要求に反映させる「行政事業レビュー」で、国土交通省所管事業の公開プロセスが20日に行われ、建設業の新事業展開を支援する建設企業等のための経営戦略アドバイザリー事業の「抜本的見直し」を求める評価結果がまとまった。有識者から事業の適切な成果指標や建設業界への事業成果の展開について、改善を求める意見が挙がった。
 アドバイザリー事業は、中小・中堅建設業の新事業展開、事業承継、内部管理の効率化などの相談に中小企業診断士などの専門家が応じる仕組み。相談支援を行った企業の中から、モデル性の高い取り組みを行う企業を選考し、専門家による支援チームを派遣する「チームアドバイス支援」や事業費を助成する「ステップアップ支援」などの重点支援も行う。
 20日の行政事業レビューでは、建設業の人手不足が顕著な現状で、企業の多角化を促す同事業の目的などをめぐって議論。国交省は、営業利益率の改善など建設業の基礎的な体力が備わるまでは事業を継続すべきと主張したほか、2014年度の公募からインフラメンテナンス関連の事業展開を重点的に支援するよう、事業内容を改めたことを説明した。
 支援先企業の取り組みの成果については、WEBサイトやセミナーなどを活用して建設業界全体への普及を図っているとしたものの、有識者からは浸透度の成果が見えにくいなどと疑問視する声が挙がった。有識者6人のうち4人が「抜本的見直し」と判断したことから、事業の改善を求める評価結果を下した。

提供:建通新聞社