全国建設産業教育訓練協会の才賀清二郎会長は24日、建設業振興基金の内田俊一理事長とともに国土交通省を訪れ、富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)の建替計画と、建て替えに伴う機能拡充について太田昭宏国交相に報告した。才賀会長は「2013年度にセンターを開設してから初めて教育訓練人数が延べ4万人を超えた」ことや、建替工事が終わる17年4月以降は「年間で延べ6万人の受け入れを目指していく」方針でいることなど、建設業の担い手を養成する中核的施設としての機能の充実についても説明した。
建替工事は設計・施工一括方式で発注し、2014年度中に着工する。基本設計を含めた発注者支援業務を外部委託するとともに、関係者で組織する「建替実行委員会(仮称)」で、工事の進捗管理などを行う。
工期は16年度までの3カ年とし、通常の訓練を継続しながら宿泊棟や共同棟(教室、本館、食堂など)などの新設、既存施設の解体工事などを順次進める。建替部分の総延べ床面積は約1万平方b程度を見込んでいる。
同センターでは、05年度から教育訓練の受入人数を年間延べ4万人とする目標を立てており、この目標をい13年度に初めて達成した(年間延べ4万4229人)。建替後は、宿泊施設の定員を250人から380人に増やせるため、年間で延べ6万人の受け入れを目指す。現在は定員3人の女性向け宿泊施設も30人に拡充する計画だ。地元の富士宮市との防災協定に基づき、避難施設としての機能も充実させる。
事業費約30億円は、運営主体の同センターと施設所有者の振興基金が全体の半額を負担し、残りを厚生労働省からの助成金と建設業団体と建設業保証3社などからの拠出金で賄う。既に3億円の寄付を決めている日本建設業連合会のほか▽全国建設業協会▽日本建設業経営協会▽全国中小建設業協会▽建設産業専門団体連合会▽建設業福祉共済団―などから内諾を得ているという。
提供:建通新聞社