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2014/04/24

管理組合過半が「議論せず」 マンション老朽化問題 国交省調査

 国土交通省がマンション管理組合や区分所有者を対象に行った「2013年度マンション総合調査」で、マンションの老朽化対策を議論していない管理組合が56・5%と半数以上に上る実態が明らかになった。対策を議論していても「具体的な検討をするには至っていない」と答えた管理組合も30・5%に上った。
 調査は、管理組合や区分所有者のマンション管理の実態を把握するため、ほぼ5年に1度のペースで行っている。今回の調査には、管理組合から2324件、区分所有者から4896件の回答が集まった。
 老朽化問題についての対応を尋ねる設問には、56・5%の管理組合が「議論を行っていない」と回答。すでに議論している組合でも、建て替えを検討した組合は2・6%、修繕・改修を検討した組合は62%で、具体的な検討に至っていない組合も30・5%あった。
 建て替えを円滑に進める上での問題点としては「建替資金の調達が困難な区分所有者がいる」が40・9%を挙げる回答が最も多く、「既存マンションに愛着があり、建て替えに反対する区分所有者がいる」の36・4%、「仮住居の確保が難しい区分所有者がいる」が31・8%と続いた(複数回答)。
 一方、マンションの耐震診断・耐震改修の実施状況については、旧耐震基準で建設されたマンションで、耐震診断を行った管理組合は33・2%にとどまった。耐震診断を実施したマンションのうち、耐震性がないと判断されたものは32・6%で、このうち改修工事を実施したものは33・3%だった。

提供:建通新聞社