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2014/04/23

公共施設の総合管理計画、地方公共団体に策定要請 総務省

 総務省は22日、地方公共団体に対し、それぞれの団体が所有する全ての公共施設などを対象とした「公共施設等総合管理計画」を策定するよう、文書で要請した。遅くとも2016年度までに全ての計画策定を終えることを目標に、地方公共団体への財政支援策も示した。地方公共団体が長期的な視点を持って、所有する施設の更新・統廃合・長寿命化を計画的に行うことで、財政負担の軽減、平準化につなげる。
 同省は「公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について」と題する通知と同計画の策定指針を、新藤義孝総務相の名前で地方公共団体へ発出。計画策定への理解を求めるとともに、計画の策定に当たっては、公共施設個別の構造・延べ床面積・建築年数などを把握し、それぞれの団体の財政状況や人口動態などを客観的に分析するよう促した。
 その上で▽施設の点検・診断の実施方針▽耐震化・補修・大規模改修・更新など適正な管理のための基本的な考え方▽人員の確保など体制の構築▽財政負担の軽減・平準化に向けた数値目標―なども示すよう指示した。
 また、計画を検討する際は、PPP(公民連携)やPFI(パブリックファイナンスイニシアチブ)の活用についても視野に入れ、隣接する市区町村を含めた広域的視野で検討するよう注意した。
 その一方で、地方公共団体の計画策定に対する支援策も示した。同省は計画策定に必要な経費を特別交付税措置(措置率2分の1)の対象とするほか、点検・調査に要する経費についても地方債の対象とする。施設の長寿命化や機能強化に関する経費についても地方債の対象とする。
 また、14年度予算に計上した一般単独事業債の300億円を充て、地方公共団体が「公共施設等総合管理計画」に基づいて実施する公共施設の除却についても財政面から支援する。
 政府は13年11月29日、「インフラ長寿命化基本計画」を閣議決定し、地方公共団体もインフラ長寿命化計画(行動計画)と個別施設ごとの長寿命化計画(個別施設計画)を策定し、これらに基づいた適切な公共施設の維持管理を行うよう促していた。
 

提供:建通新聞社