日本建設業連合会(日建連)は18日、予備自衛官を建設技能労働者として活用する方針を決めた。防衛省の雇用拡大要請と国土交通省の協力要請を踏まえた対応で、女性や外国人技能実習生の活用などとともに進める新たな担い手確保策。会員会社が専門工事業者や協力会社などと連携し、入職促進や合同企業説明会への参加などに取り組む。
予備自衛官は、若年定年制(おおむね53〜55歳)・任期制(大部分が20歳台)の下で退職した自衛官が志願して就く。非常勤公務員の扱いで、再就職先で働きながら、有事の際には招集されて自衛隊の各任務にあたる。全国に数万人いるものの、建設業での雇用は「1割にも満たない」(中村満義会長)という。
自衛官時代に建設関係の免許や国家資格を取得しており、建設業界の即戦力となり得るため、予備自衛官の入職を促進することにした。
また、合同企業説明会は防衛省が多数の企業を一堂に集め、任期満了後の20代の自衛官の再就職をサポートする場。専門工事業者や協力会社の参加を拡大することで、技能労働者としての雇用を増やす。雇用した場合には予備自衛官への志願を妨げないようにし、年5日間の訓練にも参加できるようにする。
提供:建通新聞社