国土交通省は、2013年度の公共工事の施工体制に関する全国一斉点検の結果を発表した。点検対象は直轄工事1013件。下請け契約に関する点検項目で、工事内容を明確にせずに下請け契約を結んでいる事例が全体の約1割に当たる91件見つかるなど、他の項目に比べて改善すべき内容が多かった。
全国一斉点検は、13年10月から12月に抜き打ちで実施した。稼働中の直轄工事の現場1万0775件の約1割に当たる1013件を点検し。、このうち、低入札工事など72件は重点的に点検に当たった。
下請契約に関する点検では、機械費や材料費が不明確なまま契約を結んでいるケースが91件で発覚。下請負代金の支払い方法について、支払代金に占める現金比率や手形の期間に改善の余地がある工事が28件あった。
施工体制台帳の備え付けに関しては▽台帳に不足がある工事19件▽施工体系図の掲示がない工事1件▽元請け・下請けの一部しか建設業許可を掲示していない工事10件―などで、おおむね適正に行われていることが分かった。
元請けの下請施工の関与をチェックしたところ、足場の点検結果の記録が保存されていない工事などが19件で見つかった。
提供:建通新聞社