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2014/04/18

土木学会が声明 維持管理・更新に積極的に関与 自治体の体制強化、資格制度整備を支援

 土木学会(橋本鋼太郎会長)は17日、社会資本整備審議会道路分科会が国土交通省に「道路の老朽化対策の本格実施に関する提言」を行ったことを受け、地方公共団体の体制強化や、維持管理・更新に関する土木技術者資格制度の拡充などに積極的に関与し、国と地方公共団体などのインフラ維持管理・更新の取り組みを支援していく―などとした声明を発表した。
 声明は、社整審の分科会が「提言」の中で示した▽地方自治体では土木技術者が不足している▽財源を確保する制度が十分でない―などの現状認識は、土木学会(社会インフラ維持管理・更新検討タクスフォース)が13年7月にまとめた「取り組み戦略」と一致するなどと指摘。これを高く評価した。
 その上で、「産学官の構成員などから成る土木学会が、産学官の予算・人材・技術といったリソースを全て投入し、総力を挙げて本格的なメンテナンスを始動する」動きに果たす役割は重要、と強調。▽土木技術者の人材確保・育成、特に地方公共団体の体制強化▽維持管理・更新に関する土木技術者資格制度の拡充▽「インフラ通信簿」の作成など、国民の理解・協力を求める活動▽「社会メンテナンス工学」の確立とテキストブックの編さん―の四つの取り組みを関係機関と連携して推進していく方針を示した。
 橋本会長は「社整審分科会の提言を受け止めるべきは、まずは国交省だ。市町村のトップも維持管理の重要性を再認識、あるいは意識改革を行う必要がある」と指摘。「特に、常設の第三者委員会である『道路インフラ安全委員会』と、社整審の分科会が提言の中で都道府県ごとに設置することを提案している『道路メンテナンス会議』に参画、協力していく」と話し、土木学会が持つ知見を道路維持管理に活用するよう道路管理者に求める一方で、土木学会として、道路以外の社会インフラの維持管理・更新への取り組みについても積極的に支援していく姿勢を示した。

提供:建通新聞社