国土交通省は、交通に関する基本方針・目標・施策を示す「交通政策基本計画」の策定に着手した。基本計画は、昨年12月に施行された「交通政策基本法」に基づき、2015〜21年度に政府が行うべき交通政策を盛り込むもの。社会資本整備審議会・交通政策審議会の計画部会内に小委員会を設け、6月までに計画の方向性を示す。11月の閣議決定を目指している。
交通政策基本法は、少子高齢化の進展や大規模災害の発生などに対応しつつ、国際競争力や地域の活力の向上、環境負荷の低減などに貢献する、今後の交通政策の基本理念などを定めた法律。
同法では、具体的な施策は基本計画に盛り込み、政府として閣議決定することにしている。基本計画には、国際海上と航空輸送のネットワーク・拠点形成とアクセス強化、交通施設の耐震性向上、交通需要・老朽化に配慮した重点的な整備などのハード面の施策も盛り込まれる見込みだ。
社会資本整備の重点目標などを定めた「社会資本整備重点計画」と整合をとるほか、2050年を見据えた「新たな国土のグランドデザイン」の実現に向けた施策も反映させる。
小委員会は14日に初会合を開き、6月中に基本計画の中間報告案をまとめる。各省協議やパブリックコメントを経て、社整審・交政審の計画部会が基本計画を答申し、11月に閣議決定することになる。
提供:建通新聞社